ことあるごとに聴いているバッハの協奏曲ニ短調BWV974。マルチェッロによる「オーボエ協奏曲」をもとにバッハがチェンバロ用に編曲したもので,出版されたのは19世紀に入ってから。やはり有名なのは第2楽章のAdagio。自分はバッハの曲ではニ短調に好きな曲が本当に多い気がする。
アイスランド出身のピアニスト,ヴィキングル・オラフソンによる演奏が特に気に入っていて,この透明感,いったい何事かと思ってしまうな。
初めの小節が本当に美しくて…深夜,就寝前に真っ暗な部屋で聴くと,記憶の悲喜こもごもが目の前に映し出されるように感じる。
以前Twitterに一瞬流れてきた動画でみたこと,義手のピアニストが最新技術で指先を繊細に使えるようになってすぐの演奏に選んだのが本曲で,表情といい指先の動きといい心から嬉しそうに弾いていたのがとても印象的だった。もう一度動画を見ようと思って自分のいいねをさかのぼったけどツイートが全然見つからないのが残念…もう削除されてしまったのかもしれないなあ……。後日見つかったら追記しよう。
2022.6.13 追記
見つかりました。ブラジルのピアニスト、João Carlos Martins氏による演奏の動画でした。動画以外に固有名詞もなにも思い出せず、探すのに苦労しました。Wikiによれば「2020年9月、マルティンスは自身のInstagramアカウントで、両手に生体工学的手袋を付けながらピアノを弾く姿を公開した。」とのことだそうです。義手ではなく特殊な手袋を着用しての演奏だったのですね。