前回はこちら。
さて2日目。今日は知覧に行きます。知覧といえば、私は知覧茶くらいしか知らなかったのですが、友人が特攻平和会館を見たいというのでついていきました。行きたいところがはっきりしている友人を持つと旅が捗る!
鹿児島市内から知覧まではバスで片道1時間ほど。
バスはてくてく山道を登る。
行きしなのバスで考えていたのは、知覧はずいぶん山の方にあるのだなということ。そういえば山の気候は茶の生産によいらしい。京都でお茶を買ったときにそんな話を聞いたことがある。
と同時に、山の斜面はプロペラ機のような小型の飛行機の発進にも使いやすかったのだろうかと考えていた。
バス停「特攻観音入口」駅で下車。知覧特攻平和会館まで徒歩5分ほど。
炎天下を歩くこと5分、平和会館が見えてきた。
外の敷地には自衛隊が初等練習機として使用していたというプロペラ機が展示されていた。コックピットはもちろん一人がけのサイズ。にしても正面のプロペラ1つで空を飛べるなんて飛行機は不思議な乗り物だ。説明文によれば上昇限度は8,200mで、ヒマラヤ標高(8,849m)よりあべのハルカス2つ分少し低いくらい。


近くをみると欧米系の夫婦が熱心にこのプロペラ機の展示を見ていた。
知覧特攻平和会館の入口に到着。友人が写ってます…(入口の写真がこれしかなかった…)
入って右手の展示室には、戦後海底から引き上げられた旧海軍の零式艦上戦闘機が展示されている。プロペラは木製(?)。





館内は撮影禁止。展示室には特攻隊員の方々の写真や出撃直前の手記などが展示されている。出撃直前の心境を綴った手記には国に貢献できることの喜びや育ててくれた両親への思いなどが書かれている。死ぬことが怖いと書かれたものは私が見て回った限りでは見当たらなかった。そう思ったとしても当時の状況ではきっとそんなことを書けなかったし言えなかったに違いない。手記の筆跡から感じられる心情に死の恐怖を感じなかったはずがない彼らの、最後の言葉。あまりにも多くの犠牲のうえに成り立っていて、残された人々が連綿と繋いできた平和への願いの先に今日の平和な日常があるのだと。
館内にはビデオの上映室があり、特攻隊員についてのドキュメンタリーが上映されていた。英語字幕も付されている。さっき外で見かけた欧米系の方も最後まで画面を見ていた。
社会の形はそのなかの人々の祈りの形。戦前と今とそれぞれ形は違っても、根源にある愛する人の安全と健やかな未来を守るためという思いはこれからもずっと同じに違いないだろうと思う。そんなことを思いながら会館を後にした。
会館前の公園の一角には特攻観音堂がある。中央には静かな佇まいの観音さま。心のなかで祈りを捧げた。
お昼ご飯を食べに夏日の知覧をてくてく行きます。
脇の水路には、水車に…鯉!! 人が近づくと餌がもらえると思ったのかわらわら寄ってくる鯉たち。間近でみると鯉ってなんだかとぼけたような表情をしている気がする。
カレーはどこで食べても美味しい😋
満腹になったところで、午後は武家屋敷に向かう。
絵に描いたような(イメージ通りの?)武家屋敷が立ち並ぶエリアに到着。
丸く刈り込まれた木立の庭園。初夏はさぞ若葉の色がまぶしいだろうな。庭園で有名な枯山水とはまた違った雰囲気。当時の武家はこの風景を見ながら時代の趨勢を思ったんだろうか?などとちょっと想像。
武家屋敷の庭園ではこういうごろっとした大きな石というか岩をよく見かけた。もしかして桜島の噴火で降ってきた溶岩が冷えてから運ばれてきたのだったりして…?
石敢当は中国発祥の考え方で、江戸時代に琉球を経て伝わったそうで、丁字路や三叉路に設置されるそう。
近くには藁葺屋根の家屋。
「二ッ家」なのか「ニッ家」なのか一瞬読み方がわからなかった…。二棟が合体したような構造の家だから「ふたつ」と読む方の「二ッ家」かな。二世帯住宅をひとつにくっつけたら便利やん?ということなんだろうか。お嫁さん激怒しないんかしらって思ったけど近くには男玄関と女玄関がある家屋もあり当時の女たちの思いを少し察し…
↓向かって左が男玄関、右が女玄関。
男女の生活空間を分けるための工夫が感じられる家。土曜はダメよ!で小枝不動産に紹介してほしい。「どっひゃ~~」の声が遠くから聞こえてくる。


最後にひときわ庭園が立派なお家を拝見した。「ミニチュアの滝が流れる家」。庭園を管理している方が私達ふたりの写真を撮ってくれた。写真撮影ポーズを指示され、「もっと左」「あなたは刀を振り下ろすように」「あなたはお腹を切ってる風に」と指示され、「????」となりつつ言われるままにポーズを決める私達…。
ネタバラシに見せてくれた画像は「西郷どん」のワンカット。切腹シーンで使われた場所だったらしい。あはは😂 写真は切腹シーンとは程遠い笑顔で取れていた😆 ありがとう、あのときの方。
最後にお茶スイーツを食べて知覧でのミッションは完了。




そんなこんなで二日目も終了。三日目は飛行機時間のため半日のみの滞在です。
時間も限られるしタイトスケジュールで効率よく行動せねば…いやいやむしろ最終日こそしろくまで締めるしかないでしょ。というわけで朝もはよからニ回目のしろくまを食べに再び開店直後の天文館むじゃきへ舞い戻る。ホテル周辺くらいしか時間がなかったので。笑😂
今回はベビーサイズ。ニ回目もぺろり大満足。ちなみに写真正面の◎はサツマイモのクッキーでしろくまのおヘソらしい。ヘソ天しろくま。ごちそうさまでした。



太鼓を打つ皆さんの真剣な表情。太鼓の音が雷鳴のような低音で、鹿児島中央駅へ向かう道すがらいつまでも聞こえていた。(写真を勝手にブログにあげさせていただきましたが、もし問題があったらすみません、教えてください。)
昼食は空港で黒豚うどん! おいしかった~。
市内の土産物店で目にして気になっていた「かるかん」。山芋の蒸菓子ということで味が想像できず味見してなかったのだけど、万一美味しかった場合に備えて空港で試しに買って食べてみるとこれがすごく美味! 家族の分も含め急いでたくさん買い込んで帰った。😂 もっと早く気づきたかった~。
飛行機に乗り込んでからすぐに飛び立つかと思いきや滑走路でしばし待機。ANA機の離陸を横目に。
滑走路で順番待ちなんて初めてだったかも。ふわっと飛び立っていく何百トンもあるアルミ合金の塊。
続いていよいよ我らがピーチ機の離陸。
ここから先は飛行機の窓からの景色です。飛行機の窓からの景色が本当に好きで。ずっと見てられます。
最後の2枚は午後5時半ごろ、瀬戸内海のあたり。関空上空が混んでいるらしくこのあたりで旋回しながらちょっと時間稼ぎ。
そろそろと大阪に接近してきた。
夢洲の万博建設地が見えた。丸い。万博は大阪民としては「とりあえず行っとこか」なイベント。
空から見るとまるで『2001年宇宙の旅』に出てくるモノリスのようなあべのハルカス。もうすぐ関空。
そんなこんなで無事に大阪に帰り着いた。あー楽しかった😆
読んでくださりありがとうございました😊