奇跡のような作品。純度100%の奇跡。とても刺さりすぎてしまい、何度も繰り返し見て、配信全盛期の今さらに円盤まで買ってしまった本作。
『ゴッズ・オウン・カントリー(God's Own Country)』は珍しいタイプの恋愛映画だなと思った。恋愛映画は世の中に星の数ほどあれど、これでもかというほど、愛が育つ過程を綿密に描きだそうと試みた作品は珍しいと思う。
監督はフランシス・リー、脚本も同氏によるもの。つまりはフランシス・リー・ワールドともいえる世界観。
美しくも厳しい自然。際限なく続く日々の肉体労働、荒涼とした大地を照らす慈しむような朝日。その土地から出ることなく(出ることができず)感情を閉ざしてその地で暮らさざるを得ない孤立と孤独感。闇に差し込む一筋の光。愛の始まり…それから、チーズ作り。
何度も繰り返し見すぎ思いが強すぎるせいか、本エントリは非常に長文となっていますが、ざっくり要約すると『ゴッズ・オウン・カントリー』(以下、GOC)には恋愛映画で私達(複数形!)が見たいと思う要素の「すべて」が入っているということを、不肖私が断言するだけのエントリになります。6月の日記を掘り起こしてブログ記事にしたもので、初見時の衝撃に突き動かされGOCヴァイブスが命じるままに勢いで一気に書いたもののため、一部文章にまとまりがなく読みづらくすみません。以下ネタバレを含みます。
- ざっくりざっくりあらすじ
- 初見から2ヶ月続くGOCヴァイブス
- 愛のきざし
- ファースト・コンタクト
- あとは坂を転げ落ちるだけ
- 純粋な愛の物語
- GOCは2017年版『ブロークバック・マウンテン』なのか?→否
- 重要:配信版とBlu-rayの違いについて
- 2022/07/30追記
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